中村扇雀の公式ブログ

「YouTube歌舞伎ましょう」

2020年8月10日

日本俳優協会・伝統歌舞伎保存会【公式】YouTubeチャンネル
「歌舞伎ましょう」

コロナ禍の中歌舞伎役者が作る公式YouTubeチャンネルが開設されました。

8月の出演者が扮装のまま皆様にご挨拶を致しました。

私も初めてコメントをいたしました。
歌舞伎座に今月来られない方は是非ご覧ください。
また、いらして頂いた方も公演を振り返りつつ見て頂けたら嬉しいです。

https://www.youtube.com/watch?v=bvpJFtMJVYs&t=2s

なお、映像内で私が持っている厄除のシールは私の一つ前のブログで紹介していますのでそちらもご覧下さい。

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「コロナ退散」

2020年8月 5日

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橘 右之吉さんの手によるシールタイプの魔除のお札です。

興味のある方は下記のリンクから問い合わせて下さい。

https://unos.co.jp

8月1日にやっと5ヶ月ぶりの開演となった歌舞伎座ですが、昨日微熱者が3部関係者の中に出たため大事をとって3部のみ休演をし至急PCR検査を実施して陰性の結果が深夜に出て本日の公演は通常通りの上演となりました。

お客様に感染者をお出ししないと言うモットーで開演いたしましたので突然の休演で昨日ご迷惑をおかけした事をお詫び申し上げます。
他の部の公演に支障が出なかったのも各部の関係者は完全に全員入れ替え制を最初から取っていたことが功を奏したのだと思います。

客席のお客様は半減していますが舞台の上でお客様に相対していることの喜びは役者という職業の特権だと痛感しています。
客席のドアも空け離れたままなので音が外に逃げている感じはしますが不便は感じていません。コロナと共存の第一歩です。
正直、インフルエンザでこんな事態にはらないので何故という気もします。
日々の抵抗力を自分自身でつけと行くことも大事なのでしょう。
千穐楽まで再開の公演が無事に行われます様毎日祈念しています。

不安はおありかと思いますが歌舞伎座関係者一同万全の準備をしてお客様をお迎えしています。
是非歌舞伎座でコロナの影響で暗くなったお気持ちを晴らして頂きたく舞台でお迎えしています。ネットでチケットを簡単に申し込めます。私達歌舞伎役者も公演がなく収入源がなくなり正直先行き不安でした。1人でも多くの皆様から私達もお力を頂きたいと願っています。

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「棒しばり」曽根松兵衛を努めて楽屋でのショットです。

初役ですし役回りとして回ってくるとは思っていなかったお役でした(笑)
毎年納涼歌舞伎と銘打って8月の公演を盛り上げて来たので、その8月から公演が再開された事は本当に嬉しく思っています。
このままコロナの重症者の数が抑えられ変異したウィルスの風邪の一種という感覚に全国的になり徐々にかつての生活に戻っていく事を切に願っています。

チケットに余裕があります。

お盆休みに是非通常より安いお値段で観られる歌舞伎座に足をお運びください!

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「歌舞伎再開」

2020年8月 2日

長い自粛期間を経て歌舞伎座にお客様を再びお迎えする日が来ました。

自粛期間中はウォーキングが日課になり、代々木公園、明治神宮はコースの中によく組み込んで新鮮な空気を吸うことが楽しみです。
毎月1日の日は参拝しコロナ禍収束と歌舞伎再開を祈念し平均20,000歩のウォーキングを続けていました。
8月1日歌舞伎座再開の初日
梅雨明けを思わせる青空の中、朝から明治神宮に参拝してきました。
午前9時過ぎ、土曜日と1日が重なったせいか、人出は自粛中に比べると格段の増加です。
境内に10人以下の日は当たり前だった頃を思うと少しずつ平常に戻りつつあるのかなとは感じます。
しかし、ここ数日の報道では第2波を予感させるものばかりです。
本殿から西参道出口に向かうと宝物殿の前の広場に国旗が掲揚されています。
芝生に腰を下ろし風にたなびく国旗を見上げると何故か心が落ち着きます。
日本人を自覚する瞬間です。そして、日本独自の伝統芸能である歌舞伎に携わっている事を幸せに感じる時でもあります。
数分間晴天の空を眺めてから帰路につき歌舞伎座に向かいます。

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人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、そしてまさかという話を聞いたことがありますが、そのまさかが現状です。街を歩いていても映画のワンシーンを見ている様でマスクが当たり前になって、それを受け入れている。元に戻ることはあるのだろうか。
三月歌舞伎座公演で無観客の中で映像を撮りYouTubeアップした際も、無観客の中での上演に違和感を覚えていました。初めての経験ですので目の前のお客様に観て頂いいたものをどこに向かっているのかつかみどころのない不安に駆られて、集中力が上がらなかった事を覚えています。

それが、今日人数制限とは言えお客様の前で舞台に立てる日がついにやってきました。
全ての関係者が抗体検査・PCR検査を受け全員陰性の結果を受け初日を迎えました。
楽屋には家族も番頭も松竹関係者も立ち入り禁止。各部の関係者は開演1時間前から入場可で終演後は45分以内に退出。他の部の関係者とは一度も顔を合わせません。厳戒態勢を敷いています。出演者が陽性となった場合は通常歌舞伎では決まっていない代役を前もって決めて公演が継続できる様になっています。これも今までにない試みです。
楽屋間の挨拶は無し。
とにかく全てが一変しました。

13時45分
2部開演の時刻を迎えると場内に勘九郎さんのメッホージがアナウンスされます。
口上の代わりです。出演者皆で録音し日替わりで流します。
そして放送終了間際に自然と拍手が起こり鳴物の片しゃぎりが始まりいよいよ緞帳が上がります。
出番となり下手の幕が上がり舞台に足を踏み出すや否や、もの凄い拍手に迎えられ、立ち止まって台詞を言い出そうにも言い出せません。感動している場合ではありませんが胸が詰まりました。客席は半減しているのにこんな大きな拍手・・・人の力、エネルギーは凄い。

開演前に雅行(勘九郎さんの本名)が変に緊張しませんか、というと僕はなんだかまだ実感が湧かず、朝も明治神宮にウォーキングしてお参りしてえっ今日から舞台なのっという現実に戻れてないのかなと言うと、みっくん(巳之助君の本名)は僕はその間くらいです。などと相互の楽屋に入れないので舞台袖で初め会話を交わして開幕を待っていました。

本当に久しぶりの舞台。出の1分ほど前から急に緊張感が襲ってきて目が集中して一点を見つめ始めます。幕を開ける合図を口にして舞台に出た瞬間、非現実の世界に僕自身も引きずり込まれる思いでした。
演目は狂言から題を取った「棒しばり」ですから内容は喜劇です。
再開にふさわしい演目だと思います。あっという間の45分間が過ぎ幕が降りても拍手が鳴り止みません。

二度と幕が上がらない事はないこの日が来ることは分かっていましたが、この数ヶ月皆様色々な事を考えまさかの中で精神的にはじっと堪え大変な思いをして過ごされたことと思います。そして医療従事者の方を筆頭に大変な思いをして心と身を削って日々過ごされて来たと思います。
戦後焼け野原になったところから歌舞伎を再開できたんだから大丈夫、今度も必ず乗り越えられるよと親しい松竹の方も力強く言ってくれました。

無事に初日が開き多くの方にまた歌舞伎を楽しんでいただける日が来ました。

公演の仕方は様変わりしてご不便をおかけしましたが、是非歌舞伎座にお越しくださりこんなこともあったねと言う語り草にして頂けたらそれだけで嬉しく思います。

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「2月20日は歌舞伎の日」

2020年2月20日

2月20日は歌舞伎の日です。

出雲の阿国が1607年(慶長12年)のこの日に江戸城で家康の前で「かぶき踊り」を披露したエピソードに基づいてとのことらしいです。

実は知りませんでした、、、出雲阿国も400年後に歌舞伎という演劇に発展して続いているとは想像もしなかったでしょう。当人に会っていろんな会話を交わしてみたいですね。
忘れている何かを与えてくれる気がします。

今月2月は昨年の5月以来の8ヶ月ぶりの休暇を頂きその歌舞伎から少し離れているのでへーそうなんだと当事者意識から離れてネットの記事を読んでいました。

1月27日の松竹座の千穐楽を迎え一度リセットの状態に入り、喉を休めることに専念いたしました。「酒屋」のお園。大好きな役ですが最後の10日ほどは喉が完全な状態で努められなく申し訳ない気持ちでいっぱいです。また、次回は半七に変わる成駒屋伝統の演出も継承していきたいと切望しています。

さて歌舞伎から離れ1月28日には梅田芸術劇場でミュージカル「CESS」を観劇。

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ラミン・カリムルーとサマンサ・バークスという現代のトップミュージカルスターの生声をロンドンではなく梅田で聞けたことにまず感動。体に響いてくる声は観るものを感動の世界に導いてくれます。ラストはメインテーマをラミンにもう一度歌い上げて欲しかったのですが、ちょっと心残りでしたが余韻に浸ってカラヴァッジョへ

あべのハルカスにて「カラヴァッジョ展」。

誰よりも好きな画家"ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ"
生の作品が一挙に10点集まる今回の「カラヴァッジョ展」はまさに奇跡です。
カラヴァッジョとの出会いはルーブルでした。それまで最も好きな画家レオナルド・ダヴィンチの"モナ・リサ"を見て横のイタリアの部屋に移りダヴィンチの"ミラノ貴婦人""洗礼者聖ヨハネ"に感動した後にカラヴァッジョの実物を目にしました。
絵の前から動けません。絵画は一瞬を捉えているはずなのに前後の時間が映像のように見えてきたのです。あたかも映画のワンシーンにでくわした感覚です。
"聖母の死""女占い師"人物の表情、息遣い、感情が伝わってきました。動けません。
その後1996年のイタリア公演では事前にカラヴァッジョが見られる美術館、教会。宮殿などを調べて本物に多く触れてきました。ベルリン公演では午前ホテルからのジョギングの目的地はベルリン国立美術館で、1点所蔵している"勝ち誇るアモル"を連日見に通いました。
一昨年のサンクトペテルブルクの公演ではエルミタージュ美術館にこれも1点のみ所蔵している"リュートを弾く若者"を見ることだけが楽しみで訪れたのですが、なんとフランスに貸し出していて見る事が叶いませんでした。落胆と傷心で別館に足を運ぶとマティスが大量に展示されていて、彼も数少ない好きな画家の1人でしたのて、少しは救われ溜飲が下がったのは記憶に新しいところです。
今回の展示はやはり個人所有の"法悦のマグダラのマリア"と"横たわる洗礼者聖ヨハネ"に会えたことは心から感動しました。拙い表現では伝えられないのですが力強さ、繊細さ、構図、表現力、色彩感覚あとなんでしょうそのテクニックは別次元に思えます。
美術館や展覧会ではまず全体をゆっくり通して見てから引き戻るようにしています。
そして何度も気になる絵の前で色々な角度や距離感を持って見直します。
海外はフラッシュなしの撮影可のところが多いのですが、今回は不可だったので残念です。"法悦のマグダラのマリア"はその心の声が聞こえてきそうです。そう、カラヴァッジョは音声が聞こえてくるように感じる時もあります。まさに起こっている現象をここまでリアルに一瞬をとらえる生々しさは現代の写真とも違っています。400年ほどたった現代でもその生々しさは伝わってきます。凄い事です。
これだけの数のカラヴァッジョを日本で見られということは、各地の所蔵の美術館では私がエルミタージュで味わったのと同じ悔しさを味わっている多くの方がいらっしゃると思うと申し訳ない気がしますが、集めて下さった主催者に心から感謝します。

29日はミュージカルの実写版映画「CATS」
猫好きの方は必見です。ラストのオスカー女優ジュディ・デンチの言葉は笑えるのですが人間への忠告です。こんな猫いそうですが。ロンドンで見たミュージカルは完全に英語を理解していなかったので字幕は嬉しい。
ジェニファー・ハドソンが名曲メモリーを歌い上げイアン・マッケラン、テイラー・スウィフトそして主役に抜擢されたロンドンの英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルランチェスカ・ヘイワードの可愛らしさ世界には凄い人がいます。当たり前ですがみんな猫なんです。
猫好きの方は是非見て下さい。犬好きの方も、、、

30日歌舞伎座にて俳優協会の理事会に出席。

2月2日は京都の節分に参加。
京都五花街の節分は通称「おばけ」といい芸妓さんが趣向を凝らして余興をやり厄落としをします。
例年京都の老舗和菓子屋さんの友人宅に仲間が集い、当日参加の方々は着物縛りです。
恵方巻を皆で食しその後芸妓さん達に順番に来て貰います。

その時の流行や歌舞伎をパロったりします。
今年はジニーあり冨樫あり梅川ありとその他盛り沢山でした。

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時には参加させられます。

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十四代で有名な高木酒造の高木さんが参加できずその代わりにお酒を送ってくれました。
滅多に手に入らない逸品です。感謝。日頃菊正宗しか飲まない私ですが本当に美味しい。

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3日節分祭で有名な吉田神社に参拝。夜は宮川町で節分を拝見。
4日は阪北ロータリーの方と引き続き先斗町で節分。ジニーに再会。
5日は大阪北ロータリーの例会に出席。

7日は東京グランドパレスホテルでコシノジュンコさんのディナショーへ
オペラのガラとディナーが一体となり白と黒が基調の個性豊かなショー。
ジュンコ先生の感性ならではで、食事も美味しく素敵な時間を過ごせました。
幼なじみの千住明夫妻にも会い旧交を深める。

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10日は浅草の「鷹匠壽」に友人と鴨を食べに。1シーズンに一度はこの鴨を食べるのは日本人として四季を感じる大事なひと時です。お酒は持ち込み可のお店ですのでシェフの三國清三さんにお正月送って頂いた、"元旦しぼり"というお酒を持参しましたが、これが鴨との相性抜群でした。ありがとうございます。

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11日は江坂のライブハウスでサザンのカバーオンリーの友人のライブへ

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高校生の頃から聴いていたサザン。やはりバラードに名曲が多いことを改めて感じノリノリのライブの後は大好きな「祇園楽味」で会食。好きなものを注文できるシステムは最高です。

12日は昼は大阪北ロータリーの例会引き続き夜は"祇園一力亭"で大阪北ロータリーの懇親会約60名の会に出席。
久しぶりに邦画「嘘八百」を見に行き心地の良い笑いで健康的に。
14日12月決算の自社の確定申告資料を税理士さんに提出
15日は大阪鶴橋の名店「福助」で友人達と鍋を囲む。
この名店4月には北新地閉店とのことです。次回は北新地で楽しみです。

16日近鉄アート館にて「黒蜥蜴」観劇
元0SKトップスターの高世真央さんと茂山宗彦さん共演の歌劇
知り合いの先斗町の市乃さんも出演していて興味深く拝見しました。

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17日「1917」アカデミー賞の作品賞は逃しましたが、ワンカットの手法は驚愕です。
役者さんの集中力や監督、スタッフの力は限界に挑戦している感じが見ている私を生の戦場に導いてくれます。ラストは感涙。舞台では出せない映画の大スクーリーンの醍醐味がここにあります。IMAXで見たのですか凄い迫力です。技術の進歩は驚くばかり。いや嬉しい限りです。歌舞伎にもいずれ応用されるでしょう。

18日阪北ロータリーの例会に出席

と、休みの月なのになぜか日程がびっしりで日頃公演中にはできないことを全てこなしていっています。

剥離骨折で入院加療中の父のお見舞いも欠かせません。

来月の台本も送られてきて休みも僅かとなってきました。

コロナウィルスの猛威は予測不可能の域に入ってきているようで、イベントが中止され、私も過去に2度完走した東京マラソンの一般ランナーの出場禁止という予想もしないことが起こっています。感染経路の不明な方が出現したことによりさらに自己防衛が必要になるでしょう。

皆様くれぐれもご自愛下さい。

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「酒屋「お園」「三勝」・夕霧名残の正月「夕霧」」

2020年1月19日

父の休演で「酒屋」でお園と三勝の二役を努めることとなった今月の松竹座

祖父と父はお園から半七に変わるやり方でしたのでお園を努める時には是非そうしたいと思っていましたが、今回は兄の鴈治郎が宗岸と半七が変わることになりました。
期せずして父の休演が決まり私が女方二役を変わる早変わりとなってしまいました。

成駒家のやり方としては頰被りを見せたいので次回お園を努める機会がございましたら祖父、父の演り方を踏襲して半七との2役を努めたいと思っています。父の半七で三勝を努めていますのでその息は十分にわかっています。上方は兼ねると言いますか立役と女方両方努めるの事が多くなっていますので、若手の頃に女方の修行を積んでいますと立役に回った時に全てが飲み込めているのです。父の相手役を多く努めているとそれが生きていきます。
父も祖父の相手を多く努めて体得していったのだと思います。私もその経験が生きてきているのです。
初役のお園ですが、三勝を努めた時に十分父のお園を見ていますので参考とするベースはできています。文楽でも名高いこのお園の1人になった時のくどきの部分で一番大切にしていることは義太夫の言葉です。自分の心情を語ってくれています。しかし、自分自身(お園)の動きは日常生活で普通にしているかのような動きが中心です。そこで、自分の気持ちを三味線の調べに乗りながら吐露していくところにやりがいや楽しさや難しさを日々感じながらお園さん自身に同化していっています。

ご覧いただいたお客様のお一人に体調は悪くありませんかと言われ、特に体調は悪くないですとお答えしたところ。屋台に入ってから息遣いもしんどそうで疲れている感じかとおっしゃられたのですか、それはお園さんが茜家に戻ってくることへの心苦しさとか申し訳なさとか心の中での苦しみを体で表現していたつもりなのですが、体調お悪いのではと言われたことは逆にお園としては体調悪いですと言いたいので、ある意味嬉しい言葉でした。

お芝居はあくまでもリアルでなくてはいけません。少なくとも私が女性を演じる時点で嘘をついているわけですからそれを誠に見せるには自我を排除しその役にななり切ることがまず第一歩だと思っています。それをお客様に伝えることの難しさが、逆に役作りの最大の楽しみだなのです。舞台に登場する以前からその役の置かれた状況のあらゆる情報をインプットしてそして、舞台に登場してからはすべての言葉が新しい情報としてオンタイムで耳に入ってきてそれに反応するこれが基本です。
また役作りは化粧をするときから始まっているものです。今月は女方2役(お園・夕霧)を努めていますがその役の眉毛やめはり(目尻の紅)が随分違ってきます。
三勝は早変わりで衣装と鬘は変えていますが化粧はそのまま回しています。

一週間ほど前から声帯が炎症を起こし耳鼻咽喉科に通院しているのですが、高音が出づらくなっていてお客様に聞きづらい台詞をお聞かせしていることを、この場を借りてお詫びいたします。
また3日前より竹本の三味線淳一郎さんがインフルエンザを発症して急遽公彦さんに代わっています。皆様も体調には十分留意なさって下さい。

前回のブログにも掲載の通り舞台写真入りのパンフレットが販売になりましたのでご希望の方はご連絡下さい。

酒屋"お園"
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酒屋"三勝"
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夕霧名残の正月"夕霧"
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写真:松竹座


また「酒屋」の特別ポスターをB1サイズで一枚¥3.000で松竹座で販売しています。
父が休演となってしまいましたのである意味レアなホースターとなりました。

サイズは大きいのですが、こちらも是非劇場で記念にご購入下さい。
ポスターは劇場での販売となっています。

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「令和2年初春大歌舞伎松竹座舞台写真入りプログラム販売」

2020年1月19日

20200119_001.jpg今月の舞台写真掲載のプログラムが昨日から劇場で販売が始まりましので、私がお名前を書いてサインしたものをご希望の方にご郵送致します。

一部¥2.110(¥1800+送料¥310・消費税込み)

尚、劇場受け渡しご希望の方は引換希望とお申込みの際にお知らせ頂ければ定価¥1.800
にてお渡し致します。

ご希望の方はお名前ご住所を明記のうえ
下記のアドレスに部数を添えてお申し込み下さい。
入金方法を折り返しお知らせします。入金確認後に郵送させて頂きます。

ご応募お待ちしています。
締め切りは27日千穐楽正午(12時)とさせて頂きます。

suzumenokai@senjaku.com

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「令和2年初春大歌舞伎大阪松竹座初日」

2020年1月 3日

令和になって最初の新年を迎え例年より1日遅い初日を本日3日に迎えました。

本年も宜しくお願い申し上げます。

今年は還暦、子年生まれの年男です。12月誕生日ですのでほぼ1年間は59歳ですが節目の年
を迎えました。
そして扇雀襲名から25年目となります。父は二代目として50年間扇雀を名乗っていましたのでやっと半分にたどり着いたことになります。
今年は成田屋襲名やオリンピック・パラリンピックの年となり歌舞伎界も例年と比べ数々のイベントが控えています。

さて、松竹座の新春の公演は曽祖父初代鴈治郎の作った「九十九折」で幕を開けます。
新しい物好きの曽祖父が何か趣向をと常に考えていた中で作り上げた当時の新作歌舞伎です。新口村の義太夫に乗せての幕切れは上方らしさを大事にした曽祖父らしい演出です。
幸四郎さんと壱太郎そして愛之助さんと年代の揃った3人の舞台です。
そして「大津絵道成寺」は愛之助さんの変化舞踊で華やかな舞台がお正月気分を盛り上げます。虎之介が犬の役で愛之助さんの座頭と絡みます。部屋子の祥馬も関西の4人の部屋子の1人として唐子役で出演致します。
3つ目の「酒屋」のお園と三勝の二役に私は出演致します。
事前の報道でご存知かと思いますが父の藤十郎が休演となり私が三勝も務めることとなりました。先月京都南座公演中に転倒して腰の骨を骨折していたのですが、お役が慶寿院でしたのでコルセットをしたまま座って舞台を務めておりました。三勝も衣装を付けてのお稽古をしたのですがやはり立っていることが辛く出演を見合わせる運びとなりました。
東京に戻って治療に専念させて頂きます。皆様にはご迷惑をおかけいたしましてこの場をお借りしてお詫び申し上げます。
このお園の役はかねてから演じたい役の一つでした。「今頃は半七さん」の台詞で有名な子の役は切ない女心を義太夫に乗せて演じる上方ならではの演目です。初役で務めますが父のお園を三勝を務めたときにずっと見ていましたので初役のような気が致しません。
父はお園と半七の2役を務めるやり方ですが計らずも今回は三勝との2役を務めることとなりました。これは先代歌右衛門の叔父さんもなさったやり方です。
離れた夫をじっと想う心が伝わることを目指していますので是非劇場へお運び下さい。
昨年は立役が多い年となりましたが年初から上方の女方の代表的な役は楽しみです。

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華やかさには欠ける演目ですがじっくりとドラマを味わって頂きたしと思っています。

夜の部は愛之助さん演じる義経千本桜の「四の切」で幕を開けます。これぞ歌舞伎という演目ですのでお正月にふさわしい演目です。
2番目の父が坂田藤十郎襲名の時に復活させた「夕霧名残の正月」で兄の鴈治郎が務める藤屋伊左衛門の相手、夕霧を務めます。
「吉田屋」の原型にもなった演目です。時間は短い演目ですでに死んでしまった夕霧の部分は舞踊のような構成で今回は振り付けの藤間御宗家と相談してまさに夢の中の幻想のような場面に創り上げました。
一瞬の伊左衛門の夢です。
そして追い出しの3つ目は幸四郎さんの作った「大當り伏見の富くじ」。
昨日舞台稽古を拝見しましたが新作歌舞伎を念頭に理屈抜きに楽しんで下さい。
いろんな趣向あり兄の女方も珍しく最後は宝塚のようなフィナーレが待っています。

本日から27日まで大阪松竹座。幕見席もありますので是非劇場で歌舞伎の世界を楽しんで下さい。お待ちしてます。

https://www.kabuki-bito.jp/news/5967/

本年も宜しくお願い致します!

写真:松竹株式会社


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「秋深まり」

2019年11月 4日

10月の歌舞伎座公演も千穐楽を迎え、今年の歌舞伎座出演も最後となりました。
ご来場の皆様ありがとうございました。改めて御礼申し上げます。
8月9月10月と3ヶ月同じような容姿で踊りを踊ることとなり台詞をほとんど喋らない舞台が続きましたが、これも歌舞伎らしいな等と思って千穐楽を迎えました。

秋も深まって衣替えの季節になってきましたが、10月はラグビーワールドカップの日本開催という大イベントがあり、ベスト8を決めた日本×スコットランド戦を日産スタジアム横浜国際総合競技場で生観戦することができた事は、生涯の思い出の一つとして胸に刻まれました。
勝った瞬間のスタジアムの歓声は地鳴りのように体を振りわせ、味わったことのない興奮で鳥肌が暫く収まりませんでした。選手は勿論、スタッフ、関係者の長年にわたる血の滲む努力が形になった瞬間に立ち会えた喜び、感動は記憶に刻まれこののち何度となく自分自身の勇気の源になっていくと思います。
改めて感動をありがとうございます。
試合終了直後です。
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スタジアムの外で
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本当にスポーツの持つ力を改めて感じた44日間でした。

そして、学生時代にゴルフをしていた私にとってUSPGAツアーが日本で初めて開催され、タイガーウッズが優勝したことも大きな感動を与えてくれました。2位に松山英樹選手が入ったこともファンにとってはたまらない結果でした。こちらも感動をありがとうです。

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「祝 天皇陛下御即位」

2019年10月23日

「即位礼正殿の儀」を拝見していて日本の文化を世界の人々はどう感じたのでしょう。

あれだけの数の国の方が日本を訪れ即位を祝う厳かな行事に参列してくださり日本の歴史と文化に触れてもらったことの意味は大きいと思います。

皇紀2680年という長い歴史の文化がしっかり受け継がれているこの国に改めて誇りを感じずにはいられませんでした。
その歴史に比べると歌舞伎は400年しか歴史がありませんがこの日本固有の文化を継承していく場に身を置いていることの責任感を改めて感じた気がします。

新天皇陛下と生まれた年が同じで浩宮様の浩の字を使わせて頂き浩太郎(ひろたろう)という本名になった私ですので、特に親しみを感じてしまいます。

この日本の象徴として私たちを見守って頂きたい思いでいっぱいです。

心よりお祝い申し上げます。

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「10月歌舞伎座舞台写真入りプログラム販売」

2019年10月21日


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今月の舞台写真掲載のプログラムが20日から劇場で販売が始まりましので、私がお名前を書いてサインしたものをご希望の方にご郵送致します。

一部¥1,600(送料・消費税込み)

尚、劇場受け渡しご希望の方は引換希望とお申込みの際にお知らせ頂ければ定価¥1.300
にてお渡し致します。

ご希望の方はお名前ご住所を明記のうえ
下記のアドレスに部数を添えてお申し込み下さい。
入金方法を折り返しお知らせします。入金確認後に郵送させて頂きます。

ご応募お待ちしています。
締め切りは26日千穐楽正午(12時)とさせて頂きます。

suzumenokai@senjaku.com

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写真:歌舞伎座

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