中村扇雀の公式ブログ

2022年4月記事一覧

「4月歌舞伎座舞台写真入りパンフレット」

2022年4月22日

舞台写真入りパンフレットが販売となりましたので久しぶりに私がお名前を書いてサインしたものをご希望の方にご郵送致します。

一部¥1,610(¥1,300+送料¥310・消費税込み)

コロナの影響で郵送のみの受付となっております

ご希望の方はお名前ご住所を明記のうえ
下記のアドレスに部数を添えてお申し込み下さい。
入金方法を折り返しお知らせします。入金確認後に郵送させて頂きます。

ご応募お待ちしています。
締め切りは4月27日千穐楽正午(12時)とさせて頂きます。

suzumenokai@senjaku.com

今月の役
「時鳥花有里」の白拍子三芳野の舞台写真です。
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写真:歌舞伎座

また、後日ブロマイドも歌舞伎屋本舗にて販売予定です。

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「祖父二世鴈治郎命日」

2022年4月13日

4月13日は私の祖父二世鴈治郎の命日です。
昭和58年亡くなりましたので39年目、年回忌として呼び方はないと思いますがあえて言えば40回忌に当たります。
私が大学を卒業したのが同じ昭和58年の3月なのでその年の5月南座で8歳から14年ぶりに舞台に立ってから39年の月日が流れたことに感慨より驚きです。

2月コクーン歌舞伎のことも、コロナに罹患した事、その後の事なども文章にすることなく時が過ぎてしまいました。

満席のコクーン歌舞伎の熱気はコロナ禍以前を思い出し役者として生きてきたことの喜びを久しぶりに感じた。最後の2日間チケットをを購入して頂いて下さった方にあまりにも遅ればせながらですが、お詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。
この2年間何が、誰が、悪いわけでもなく、ただ現状を受け入れるしかなく、それに対応すべく色々な試みがネット上という新しい空間の中で行われ、新しい文化や流れが時代に即応して生まれてきていることの凄さを感じつつ、自分は傍観者になっていることに、何かしらの不安や焦燥感を抱きつつ時だけが過ぎている。
その間、父が亡くなり、秀太郎のお兄さんが亡くなり、上方歌舞伎をこの先継承していくことが生涯の目標の一つと思っている自分は今日、祖父の命日に「不忘初心」の気持ちを新たに書いてます。
コロナ禍以前の歌舞伎はどこに行くのだろうか。

先週靖国神社の薪能を拝見しに行き心の中の鬱憤が晴れる思いがして、この気持ちを決して忘れてはいけないと強く感じた。古典、伝統、文化、芸術、継承。敬愛する世阿弥の多くの言葉を頭に浮かべ、舞台を食い入るように見て、目の前の全てのことを感じることに集中する楽しさ、心地良さ。この感覚を演者として忘れないこと。
3月末に新橋演舞場でOSKの舞台を観た時も同じことを感じた。客席にいる楽しさ。しかしそれは演者や関係者全ての人が気持ちを一つにして命懸けで作るものでなくてはいけないのでしょう。このコロナ禍に多くの舞台や映画を見てきて歌舞伎を振り返る機会が自ずと増えてきた。
名優と言われた祖父は何を思い何を願い役者人生を歩んだのだろう。
本人に聞けないのだから残された書物を読むもよし、自分なりに空想するもよし。

今舞台に立てていることを改めてご先祖様に感謝を。そして「不忘初心」。

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