中村扇雀の公式ブログ

「四年目の冬」

2016年12月 9日

12月5日で哲明(のりあき)さんが亡くなって丸四年の月日が経ちました。
今年は野田マップの稽古の為すべての舞台をお休みして東京に居るので命日当日に初めてお墓参りがかなった。

午前中の時間帯はさけ午後から1人で墓参へ。

お兄さんが「表に出ろいっ!」で野田さんとタッグを組んだのに次いで野田作品への歌舞伎役者参戦となることを報告してきた。
野田さんが「勘三郎へのオマージュ」と語っているように哲明さんが健在だったら「足跡姫」も僕の今回の出演もなかったわけでその報告を。

作品は現段階では途中までしか完成していませんがお兄さんの事を語り継ぐ一つの術になるこの作品に出演することは僕にとってもオマージュになることは間違いないと思ってます。

ご家族の許可を頂いたので12月5日のお墓の写真を掲載します。
それから「平成中村座」の跡地を周り、色々なシーンを思い出し振り返ってきました。

皆さんの記憶にも舞台を観て下さった時の事を改めて思い出して頂きたい。

哲明さんの魂に今一度触れて下さい。

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コメント

五日は近所を歩いていたら、歩道に銀杏の葉っぱが落ちていて。
とても切なくなり、涙が出ました。その前日、仕事中に銀杏並木を通ったら一斉に葉が舞い降りてきました。
お墓参り、10月に行ったっきりなので年内にまた行ってみようと思っています。
先日、衛星劇場で舌切雀を拝見しました。勘三郎さんがとてもパワフルで。扇雀さんのお蚊よも良かったです。
足跡姫、楽しみにしています。

梅☆さん

「舌切り雀」懐かしいです。作、演出の渡辺えりさんが初日が近づくにつれて、歌舞伎の皆はこの状態でも初日が開くのが信じられないと言っていたのを思い出します。作品を創り出す苦悩と楽しさ味わった者の記憶に深く刻まれています。足跡姫も私の人生に深く刻まれる作品になると楽しみにしています。

写真を掲載して頂き、ありがとうございます。
地方におりますと中々お墓参りにも行けなくて・・・
遅ればせながら墓前に手を合わせる事ができました。
今でも勘三郎さんの映像に涙が止まりません。
来年2月の勘太郎・長三郎襲名が楽しみです。
勘三郎さんの愛で歌舞伎座がいっぱいになりそうですね。

「足跡姫」のお稽古中でしょうか?
日々、肌寒くなってきました、ご自愛下さいませ。

岡山のくまさん

お役に立ててよかった。お稽古は明日の12日からなのです。どんな作品になるかまだ全くわからない状況ですが是非見にいらして下さい。

 中村座の建っていた場所に 悲しさが 先に立ち 入れず
お墓参りも 行く勇気が ありません。だから 写真で
お参りしたような 気持ちに なれて ありがたいです
 4年の間 何か 悩んだり 落ち込んだり した時に
軌道修正というか 元に戻り 前向きに なれる 引っ張ってくれるのは 勘三郎さんの 存在かなと 思ってます
初めて 好きになった 歌舞伎を 知るきっかけになった
役者さんなので 格別な 存在です そして 福助さん
扇雀さんを 知り 現在に 至ります
舞台を 観て 感動しても 感謝しても 伝えられない後悔は したくないから 迷惑かなと 思いつつ コメント欄を利用させて もらっています 

あけみさん

迷惑などとんでもない。世阿彌は"風姿花伝"に「極め極めては、諸道悉く寿福増長ならん」と記しています。皆さんが幸せになっていただくための芸能だと思っています。

黄金色に色づいた銀杏と
大阪城を眺めながら思い出しておりました

ちょうど、顔見世で
勘九郎さんのご襲名興行の最中で
振り絞るような口上を聞いておりました
勘九郎さんの口上を思い出して・・・

忘れるわけありません!


勘三郎さんと扇雀さんが
ご一緒に出ておられる舞台が大好きでした


今年の顔見世は先斗町の歌舞練場

平成中村座と
とても似ている小屋でした

たまねぎさん

月日の経つのは早いものですが、野田マップの稽古が始まり作品の中にオマージュが盛り込まれ、かつての日々を思い出しながら作品創りに没頭しています。

初歌舞伎(シネマ)で、「文七元結」を拝見しました。勘三郎さんと扇雀さん、絶妙なコンビネーションを楽しみながら、『客席から見染めたひと』の…言っていることが理解できて、それを体現できると感じたのかもしれない、という印象的な言葉が蘇りました。観ながら思わずふふっと笑ったり、涙ぐんだり…終わって静かに拍手していたら、隣の方が「良かったですね」と話しかけてくださり、「幸せな気持ちで一年が始められますね」と笑顔を交わしました。

残念ながら生前の舞台に間に合わなかった私は、勘三郎さんを伝説の人のように感じていましたが、思いがけずお墓の写真を見せていただいたとき、ほんの数年前まで生きていらした、一人の人なんだな…と胸を衝かれる思いでした。
足跡姫のなかに、どんなふうにその存在を感じられるのか、はたまた想像を絶する世界との出会いになるのか、期待と不安?でドキドキします。
新しい年を迎えられ、勘三郎さんの歳に近付かれた扇雀さんの、ますますのご活躍をお祈りします。

花梨さん

良き年を迎えられたようですね。本年も宜しくお願い致します。足跡姫は野田さんの思いがたくさん詰まった作品です。稽古も佳境に入ってきました。楽しみになさって下さい。

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