中村扇雀の公式ブログ

「花道会」

2015年4月20日

昨日午後2時より歌舞伎座内"花籠"にて「花道会」の講演をイヤホンガイドでお馴染みの塚田圭一さんとの対談形式で 行いました。

多くの方にご参加下さり「碁盤太平記」の話を始め色々な話をさせて頂きました。
最後の質問で「曾根崎心中」はもう演らないのですかのご質問にはここだけの話としてお答えしたのですが、私自身は近松門左衛門原作のとおりの上演を考えています。
以前から公言してますが(笑)
現在父の演じる曾根崎心中は宇野信夫先生の脚色に寄るもので時間が1時間40分程かかっていますが原作通りに上演すると25分程は短くなるのではと思っています。

父が一世一代で務めた演目ですが、甥の壱太郎が"お初"を務めていますので宇野先生の曾根崎心中は彼に任せて新しい曾根崎心中を作ってみたいと思っいます。
新しいと言っても逆に古典に戻ることになります。

昨日は、時間が過ぎていたことや大勢の方がいらっしゃってこ遠慮なさっている方もあり質問がお一人様で終わってしまいました。

もし何かご質問がございましたら気軽にコメント下さい。
この場でお答えします!

ご来場の皆様ありがとうございました。

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コメント

昨日は碁盤太平記を幕見してから、花道会に参加させて頂きました。
ここだけの話がたくさんあり、楽しみが増えました。
ありがとうございます。
曾根崎心中は、本当に観たいです。
恋の湖も観てみたいです。

質問ですが、狐狸狐狸ばなしの再演はありますか??
あのお話も大好きなので、是非観たいです。

碁盤太平記、本当に好きな演目です。
明日も観に行きたいと思っています(笑)

梅☆さん

ありがとうございます。欲を出すと切りがないのですがどんどとん出していきたいと思っています。

正直に、申しますと中村屋のご贔屓で、扇雀さんの舞台を拝見していましたが、花道会を機にブログも拝見しました。
昨年の恐怖時代のお銀の方と近江のお兼が、印象深いです。

研究熱心で、熱く語られる姿が、今後の舞台上でのお姿に重なりそうで、楽しみです。
ミーハーな質問で、恐縮ですが、歌舞伎座で最前列に座ると
、役者さんと目が合うこともあり、ドキッと嬉しい一瞬なのですが、舞台から観客の顔や表情は、見えるものでしょうか?

ユミさん


コメントありがとうございます。
勘三郎のお兄さんが亡くなって歌舞伎から離れた方もいらっしゃると思いますが、引き続き観ていただいて、本当にありがとうございます。
目線ですが、客席が明るいときは舞台から皆様が見えています。
ただ、舞台上で目線を真っ直ぐにすると視線は1階と2階の間になります。私は客席は見ませんが、芝居の流れで客席側に視線がいき、お客様はこちらを見ているので必然目線が合うことはあります。

扇雀さんがご出演されるとのことで、初めて花道会に参加しました。思っていた以上に、いろいろとお話をいただき、大変面白い時をすごさせてもらいました。

質問というより、お願いです。今回の襲名口上は、両花道を使用するものでした。芝居仕立てという事前のお知らせがありましたが、今まで通り舞台上での口上を行うものと思っていました。

初日に3階席で拝見して、両花道での口上と分かったときには、男伊達は左團次さんにやっと歌六さんが見え、女伊達は魁春さんしか見えませんでした。
両花道が事前に分かっていれば、1階席のチケットを購入したのにと思いました。
それで、1階席のチケットを取り直し花道会のあとに、夜の部を拝見しました。両サイドから役者さんたちを見ることができ抜群に良かったです。
お願いとは、チケットを売り出す前に、両花道で口上をするというアナウンスをしていただくと、買う席の参考になります。いつも3階席で歌舞伎を見ている友人などは、追加で観劇に行くことが難しいので、とても残念だと言っていました。事前に知っていれば、襲名のお祝いなので、1階席で拝見したのとのことでした。
役者さんにお願いすることではないとは思いますが、できましたら松竹の方々によろしくお伝えください。

くだらない質問で大変申し訳ない上に、扇雀さんにお尋ねする質問ではないのではないかとも思ったのですが、この際スッキリしたいと思ったので、質問させてください。
「大石内蔵助の妻=りく」というのが頭の中にあって、今回の碁盤太平記では妻の名前が「およし」なことに、若干モヤモヤしていました。
なんで「およし」なんですか?
お芝居の役の名前だから、特に意味なんてないんでしょうか?

ゆき華さん

仰しゃる通りだと思います。芝居前というのは両花道を使う事が通常ですが、知らない方の方が多い事に配慮が足りなかったのば事実だと思います。
製作の松竹と問題点を共有して
次回に繋げたいと思います。

今日は、中村座の試演会に行って参りました。数年前の試演会に虎之介君が、クリスマスのエピソードをお話されたことを思い出しました。事情は、承知しておりますが、中村座に橋之助さんと同様に、扇雀さんの姿も見たかったですす。。。

オガさん

おっしゃる気持ちよく分かります。史実では、理玖(りく)となっいますし我々の一般常識も妻りくになっています。この作品の原作は近松門左衛門「碁盤太平記」で原作での役名は仮名手本忠臣蔵と同じ大星由良之助と倅力彌なのですが、曽祖父が大正3年に上演の時に渡辺霞亭とい人に脚色させて妻のこ名を仮名手本忠臣蔵の九段目同様妻お石としています。しかし近松の原作を読むと母と妻としか書いておらず名前を特定していません。脚色の渡辺霞亭がお石と名を付けて大幅に原作とは内容を変えて脚色しています。そして大正12年の再演の時に大星由良之助を大石内蔵助に変えて妻もお石からおよしに変えられています。その経緯は不明ですが、お石→およしは音だけ似せて創作した可能性が有ります。大星を大石に変えた理由も判りませんが、曽祖父はリアルな芝居を好んで追求していましたので史実に沿ったのだと思いますが、妻の名前迄気が回らなかったのでしょうか?次回私の上演の際にはりくに変えようかと思っています。ただ今回は私も初演なので曽祖父や祖父の上演記録に倣って上演したのでこの名前を使用しました。納得しにくい説明だとは思いますが、私の推測を交えた答えです。貴重なご意見ありがとうございました。ご意見や理由をおわかりの方は是非コメント下さい。

ユミさん

皆頑張っていたでしょうか?歌舞伎座で気になっていました。その場にいられなかったのは私もとても残念です。ただ、おっしゃる通り兄の襲名ですので歌舞伎座を離れるわけには行きません。次回の中村座には必ず出演したいと願っています。

丁寧なご説明いただき、どうもありがとうございます!
『「お石」から「およし」になったのであろう。でも、なんで「りく」にしなかったかは分からない』で納得できました!
ですが、次回上演される際は、ぜひ「りく」でお願いします(笑)

花道会では楽しくワクワクするお話、ありがとうございました。もっともっと色々なお話聞いていたかったです。大切なお写真も手に取って拝見させていただき感激しました。

扇雀さんの女形は美しくて品や情もあって大好きです。
でもだんだんと立ち役のほうに移行されるとか。そうなると美しく見応えのある女形さんが少なくなってしまうのではと寂しく感じています。女形、真女形が先細りのように感じています。扇雀さんはどのようにお考えですか。

歌舞伎を観るようになって日が浅いので、25日間休みなく昼夜2回公演という興行形態に大変驚きました。役者さんの健康面、稽古不足からくる質の低下など、素人から見るとこのままで大丈夫なのかしらと思います。労働基準法にも触れるのでは?ここだけの話ですが。お身体を大切にして、たくさんお稽古して素敵な歌舞伎をずっと見せて下さいませ。

オガさん

次回はりくでの上演を検討してます。

まこさん

花道会にご参加ありがとうございます。ここだけの話が多すぎましたね(笑)。確かに労働条件は厳しいと実感しています。健康管理はストレスを溜めないことが一番大事なのではないでしょうか。女形に関しては辞めるわけではないのでご安心下さい。ただ、虎之介を含め後輩を育てることも必要だと思っています。立役を増やすのは藝の継承の上でどうしても避けられないと思っています。鴈治郎家は上方歌舞伎の中心にいて和事を得意とした家系ですのでしっかり継承して次世代に伝えることが宿命だと思っています。

はじめてコメントをさせていただきます。花道会へ参加いたしまして、質問?疑問?がございます。これからは、立役が増えていくとのことでしたが、女形の代表格として扇雀さんが舞台に立たれないとこちらの芸を継承なさる方がいなくなるのではないでしょうか?実力のある女形さんが少ないと感じておりますが。やはり立役の育成が大切だとお思いなのでしょうか?私は、味のある扇雀さんの女形が好きですのでどちらにウェイトをおいているのか気になって仕方がありません。
子供がいましたが、花道会で許されていることでしたか?付き添いの子供さんが
前方に。会員が後方に納得いきませんでしたが扇雀さんは、子供逹にも歌舞伎を広
めたいと思われているのでしょうか?

とも子さん

コメントありがとうございます。まこさんのコメントにもお答えしましたが女形を辞めるわけではありません。ご安心下さい。花道会に関しては私はお招き頂いてお話をしただけなのでお客様の事に関しては判りませんので花道会にお問い合わせ下さるようお願い致します。子供に関しては大いに歌舞伎に触れてほしいと思っています。日本の文化の代表ですので少しでも早くから接してほしいと思っているので国立劇場の歌舞伎鑑賞教室も多く出演させて頂いております。小学校の授業で西洋のクラッシックは聞くのに邦楽の長唄・清元・常磐津等を聞く機会が少ないのも改善して欲しい点です。

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