2025年11月記事一覧
「ほおかむり」
2025年11月12日
曾祖父の初代鴈治郎は
川柳で「ほおかむり なかににっぽん いちのかお」
と謳われた役者でした。
「河庄」の紙屋治兵衛の役を指します。
今月は「道行雪故郷(みちゆきゆきのふるさと)」新口村を歌舞伎座で上演していますが幕開きからその"ほおかむり"をしています。
写真:歌舞伎座提供
晒しの布を自分の好みの寸法に切り、床山さんの助けを借りて被っていきます。
ちょうど真ん中にアイロンで綺麗な一直線の折り目を付けてハンガーに掛けておきます。
そして上部を固定して左右から巻いていき左頬の部分に挟み込んでいきます。
代々伝わる家のの"ほおかむり"です。
この後に両手のおしろいを塗って完成となります。
上方和事の色気を手助けしてくれる"ほおかむり"です。
「付人募集終了」
2025年11月12日
以前に募集していました新規の付人さんですが、新しい人が決まり今月の歌舞伎座から務めてくれていますので募集を締め切らせて頂きます。
ご協力ありがとうございました。
「本日は父の命日」
2025年11月12日
2020年11月12日
父四代目坂田藤十郎が他界し5年の月日が流れました。
青山妙圓寺さんにある祖父・父の追善の碑です。
反射で見にくいのですがそれぞれの戒名の最初の二文字"光藝"と"妙藝"が刻まれています。
こちらで法要のお経をあげていただきます。
今年映画「国宝」でにわかに歌舞伎に注目が集まり始め役者としてお客様にいかに納得しリピターなってもらうかということがより求められてくると思っています。
父が四代目坂田藤十郎を復活襲名した思いを再確認する日でもあります。
今年の誕生日で65歳になりますが、ジム通いを欠かさず体力の維持に最も気をつかい一日でも長く舞台に立ち、先祖は勿論ですが数多の先輩方が生み出し後世に残したものを踏襲しつつ、現代のお客様により一層楽しんで頂くことを目標に舞台に臨んでいくことを父の位牌に誓ってきました。